当社の始まりは1986年、私が医師として感じていた、患者さんと医療現場の厳しい環境を改善したいという思いからでした。
私が駆け出しの医師だったころ、病院内で夜間の痛み止めは看護師や医師が数時間ごとに交代で投与する必要がありました。
患者さんは痛みで目を覚まし、看護師や医師も十分な睡眠が取れないという厳しい状況を目の当たりにし、この状況を改善したいという思いから、私は薬剤を持続注入できるシリコーンバルーン器具の開発に着手しました。
この器具は、シリコーンバルーンの収縮力を利用して薬剤をゆっくり安定的に投与できる、世界初の「疼痛管理用持続注入器」で、電源がいらないシンプルな装置です。
これにより、夜間の患者さん、看護師、医師の負担が激減しました。
1989年、私は医師を続けながら医療現場の要望を具現化するため、医療機器の開発・製造会社として塚田メディカル・リサーチを創業しました。
創業後は、当社のコアであるシリコーンバルーン技術を薬液注入器以外にも展開し、専門である泌尿器科や耳鼻科でこれまでにないオンリーワン製品を開発。
もの作り分野での賞も受賞しており、泌尿器科製品のDIBキャップ、間欠式バルーンカテーテルをはじめとした当社の製品は、全国の医療機関や患者さんに愛用いただいています。
近年は、宇宙開発や深海実験といった、医療以外の分野でも当社の技術が採用されています。
当社の強みは医療現場の生の声をいち早く正確にキャッチできること、また製品を使用するユーザーであり、商品を供給するサプライヤーであるからこそ、医療現場で必要としている製品を作り出せることです。
今後も医療現場の声を聞き、国内の、ひいては海外の患者さんにも喜ばれる製品の開発と、医療の発展を求め続けます。
株式会社 塚田メディカル・リサーチ
代表取締役 理事長 医学博士
塚田 修